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惑星間ファイルシステムとブロックチェーンによる新たなウェブ『Shift』

新たなウェブ世界の到来。

惑星間ファイルシステムとブロックチェーンによる新たなウェブ『Shift』
新たなウェブ世界へ『Shift』する。

IPFSとブロックチェーンで生み出されるWEB3.0プラットフォーム

暗号通貨はその名のとおり通貨的な役割を持ち、現在の主要コインであるビットコインや代替コイン(オルトコイン)の多くは金融業界での発展を目指したものが目立つ。

ただ、一部の暗号通貨は通貨的内容を主軸とするのではなく、ブロックチェーンという技術そのものを更に発展させ、新たな製品として誕生させる事を目標としたものもある。

2015年から開発が行われているShiftと呼ばれる暗号通貨もその内の一つであり、Shiftプロジェクトのメンバーは『Phantom』という分散型アプリケーション(DApps – Decentralized Apps)を現在開発している。

これは惑星間ファイルシステム(IPFS – InterPlanetary File System)とSHIFTネットワークによるブロックチェーンを組み合わせ、WEB3.0という新しいウェブを生み出す事を目的とした計画である。

現在のウェブはICANNやホスティングプロバイダ、広告主からソーシャルメディアまで、完全に支配された状態になっているが、新たなウェブでは分散型という性質によって状況は大きく変化する。

本来、ウェブサイトの運営にはサーバが不可欠だが、Phantomが使用しているIPFSはP2Pベースのネットワークであるため、一般のサーバとは異なっている。

これはP2Pネットワーク上にデータが存在するためにサーバのダウンは引き起こされず、サーバ運営者によるデータ削除も発生しない。

つまり、運営側の検閲による削除という障害も無効化するため、ウェブサイト制作者のコンテンツは完全に独立したものとなり、永続的に守られる事となる。

それに加え、Phantomはブロックチェーンを利用した収益システムも搭載予定であり、ユーザ制作のコンテンツを直接的に尚且つシンプルに収益化することが可能なようだ。

なお、Shiftは別の暗号通貨であるイーサリアム(Ethereum)をベースに作られたものであるため、Phantomにはスマートコントラクトの機能も提供される。

P2Pデータストレージ』『シームレスな収益化』『制限無きウェブ』『チューリング完全ブロックチェーン』これらの機能をShiftプロジェクトは提供する事となっており、開発が上手く行けば近い将来、新たなウェブの時代が到来するだろう。

(本文前に)簡単な3行まとめ

  • 自由度の高いWEB3.0の実現を目標としたプロジェクト『Shift』が進行中。
  • メインとなるのはIPFSとブロックチェーンを組み合わせたアプリケーション『Phantom』。
  • 将来的に高度で拡張性のあるウェブとユーザのためのシンプルな収益化の実現を目指している。

Shiftとは

先述したように、Shiftプロジェクトが開発中の『Phantom』は惑星間ファイルシステムとブロックチェーンネットワークを利用した分散型システムと汎用性を持ったアプリケーションである。

Phantomは拡張性の高さと復元性、そして数々の有用な機能を持っており、現在もチームによって熱心に開発が続けられている。

開発メンバーによると、これまでのウェブで出来た事はPhantomによる新しいウェブでも行う事が可能であり、アプリのホスティングからコミュニティフォーラムまたはマーケットプレイスなど、ありとあらゆるユースケースがあり、無限の可能性を秘めている。

なお3月16日現在での価格は0.082303ドルとなっている(Phantom開発の進行によりやや上昇)。

惑星間ファイルシステムとは

惑星間ファイルシステム(IPFS – InterPlanetary File System)はJuan Benet氏が考案したPeer to Peer(P2P)ベースの分散ファイルシステムである(IPFSの公式ページはhttps://ipfs.io/)。

現在我々がウェブ上で主に利用しているのはハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル(HTTP – Hypertext Transfer Protocol)形式の通信プロトコルであり、これを利用してサーバ端末間のデータ転送を行っている。

HTTPは長い間現役だが、未だ解消されない2つの大きな問題点がある。

まずは『通信環境』であり、起点となるサーバに接続を行う際、端末とサーバの距離あるいは転送性能によって通信に時間がかかってしまう点だ。

次に『サーバの耐久性』である。DoS攻撃をはじめ、サーバに何らかのダメージもしくは不具合があった場合にはサーバに保存されているコンテンツが閲覧出来なくなったりする。

ここで登場するのがIPFSであり、HTTPをIPFSに置き換えることでサーバとなるホストを特定位置のみではなく広範囲に分散、そしてアドレス(ホスト)では無くコンテンツをアドレスとするIPFSのシステムによってこれら問題は解消される。

発展途上国などの通信環境が良くない場所ならばIPFSによるメリットは特に大きく、またサーバの状態による影響を受けないという点を考えると、Internet Archivesなどの重要なコンテンツのアーカイブを目的としたサイトへの恩恵はかなりのものとなるだろう。

IPFSの詳細については以下が非常に参考になるため、興味がある方は一読をおすすめする。

IPFS入門 : 新たなP2Pハイパーメディア分散プロトコル | POSTD:http://postd.cc/an-introduction-to-ipfs/

IPFS(The InterPlanetary File System)まとめ | Qiita:http://qiita.com/hshimo/items/01ebfa167a45d5443112

インターネットは過剰と過密による窒息死を防ぐためにHTTPからIPFSへ大改造すべきだ | TechCrunch Japan:http://jp.techcrunch.com/2015/10/06/20151004why-the-internet-needs-ipfs-before-its-too-late/

ちなみに、IPFS公式によるIPFSで作られたウェブサイトはhttps://gateway.ipfs.io/ipfs/QmUwysxnfccA1mArjkzTxPRhMnJuLvA6CqgzAPJt9cwMsc/で見ることができる。

他にもPhantomのデモンストレーションページはhttps://gateway.shiftnrg.org/ipfs/QmRm6bzVH7bebHCgjFu18cMNKsPMYyDcVR3u8Pp2RzgpMC/で閲覧可能。

IFPSのアルファデモ。(IPFS Alpha Demo)。

WEB3.0とは

我々の住んでいるウェブの世界は、進化するに連れて徐々に環境が変化している。

この変遷を表したものが『WEB1.0』『WEB2.0』『WEB3.0』という概念(ソフトウェア等のバージョンではない)である。

これらの定義には諸説あるが、まずWEB1.0とは『一方的なウェブ』を意味しており、ユーザがウェブから提供されたコンテンツを閲覧するだけの状態を表している。

いわば新聞や辞書のように、単なる読み物としてしか利用出来なかったのがWEB1.0の世界である。

だが、後にWEB2.0になった事で世界は大きく変化する。

WEB2.0は『双方向のウェブ』へと進化しており、書き手と読み手が互いにコンテンツを生み出していく、WEB1.0とは異なる環境となっている。

WEB2.0の典型的例としてはWikiなどが挙げられるが、他にもTwitterやFacebook等のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS – Social Networking Service)もWEB2.0のコンテンツである。

ウェブ全体がコミュニティとして機能している状態、つまり『ユーザ参加型サービス』こそがWEB2.0の世界であることを表している。

そして、そこから更に進化した状態がWEB3.0の世界なのだが、WEB3.0は『ウェブのデータベース化』という状態であり、ユーザがいつでもどこでも必要な情報にアクセス出来る事を意味している。

ウェブ上にある全てのデータを共有することによって、これまでのデータの集合体という存在から巨大なデータベースへと進化するという事だ。

WEB3.0と関連する構想にはセマンティックウェブ(Semantic Web)があり、これはウェブ上に存在するデータに意味や関係性を与えて高度な知識データベースとして構築することである。

つまりWEB3.0はセマンティックウェブの一部もしくはそれ自体を意味し、これまでのWEB1.0やWEB2.0のウェブとは大きくかけ離れた、まさに新たなウェブと言えるだろう。

今後の開発状況

Shiftの開発は定期的に続けられているが、まだまだ開発途中である。

Shift公式のロードマップを見たところ、2017年の第1四半期は『P2Pストレージ』『ドメイン・エイリアス登録』『スマートコントラクト』など、開発が進むごとに公開テストが行われる予定となっている。

その後、第2四半期には『拡張パブリケーション機能』がテストされるようだが、現状では情報が不足しており、また第3(第1四半期末に発表)、第4四半期の予定は未定である。

今後の開発やコミュニティが更に発展することを期待したい。

公式情報および関連情報

公式情報

公式ウェブサイト:http://www.shiftnrg.org/

Github:https://github.com/ShiftNrg

Bitcointalk:https://bitcointalk.org/index.php?topic=1155284.0

Phantomデモンストレーションサイト:https://gateway.shiftnrg.org/ipfs/QmRm6bzVH7bebHCgjFu18cMNKsPMYyDcVR3u8Pp2RzgpMC/

Twitter:https://twitter.com/ShiftNrg

オンラインウォレット:https://wallet.shiftnrg.org/

Blockchain Explorer:https://explorer.shiftnrg.org/

Ryver:https://chat.shiftnrg.org/

ロードマップ:https://www.shiftnrg.org/roadmap/

公式APIマニュアル:https://www.shiftnrg.org/api-documentation/

SHIFT Documentation:https://www.shiftnrg.eu/

SHIFT LOTTO:https://lotto.shiftnrg.eu/

CCMC(価格推移):https://coinmarketcap.com/currencies/shift/#markets

Shift関連データ

暗号通貨名:Shift

通貨単位:SHIFT

アプリケーション名:Phantom

アルゴリズム:Delegated Proof of Stake

ブロックタイム:27 Sec

ブロックリワード:1 Shift

ラウンドタイム:45 Min

デリゲートコスト:60 Shift

プロジェクトチーム

プロジェクトリーダー:Jan

コア開発者:Ralfs

コア開発者:Goldeneye

Liskコア開発・調査:Mariuszeq

スクリプト貢献者:seatrips

アドバイザー・貢献者:maverick69

開発状況

最新情報:https://www.shiftnrg.org/newsletter-feb/

2016年10月1日:Liskが正常にフォークし、テストネットが安定した(詳細)。

2016年10月3日:タイムラインとBittrexのスワップ手順と期間に関する情報掲示(詳細)。

2016年10月7日:Bittrexのスワップは7.7Millのコインが入金され、正常に完了(詳細)。

2016年10月11日:残高の分散と取引の再有効化(詳細)。

2016年10月13日:手動スワップ手順とレガシーチェーンからの期間についての詳細(詳細)。

2016年10月15日:SHIFT 5.0.0への必須アップデート。(詳細)。

2016年10月20日:手動スワップが正常に完了し、Proof of Workが終了(詳細)。

2016年10月23日:5.1.0のリリース(詳細)。

2016年11月10日:開発の見通しと発表(詳細)。

2016年11月16日:ロードマップとウェブサイトが公開(詳細)。

2016年11月19日:チームコンスタレーションと投票プロセスの変更(詳細)。

2017年3月2日:テストネット上のIPFS活動、ShiftNrg IPFSゲートウェイの準備完了(詳細)。

暗号通貨アドレス

寄付されたコインはサイト運営やコミュニティの発展のために使用されます。

Bitcoin:1NEh5GY6GyY3NZ3bY4ZUtu1CWhRcGhErwc

NEM:NDBEQJ-7XIF6P-46AST5-2JQVLP-JIJS43-VOY5L7-LWA5

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