はじめに

一部の人々に大変愛用されている炭酸水ですが、毎回のようにボトルやケースを購入しているとやはりコストが高くつきます。

更にペットボトルの場合、何本も飲んでいたらゴミの量は半端なくかさばってしまいます。

このような悩みを解決するために登場するのが炭酸水メーカーで、これを使うと手軽に炭酸水を作成できるだけでなく、発生するゴミの量が大幅に減少します。

炭酸水メーカーで特に有名なのはイスラエルのソーダストリーム、米国ならドリンクメイトなどがあります。

これらは大変便利なアイテムなのですが、強炭酸を多く作ろうとした際には炭酸ガスが入ったカートリッジが思ったよりもすぐに切れてしまうケースが頻発します。

そして詰め替えるにも専用カートリッジは1本でもそれなりの値段になってしまうことから、可能な限りコストを減らすには別のプランを考えなければなりません。

そこで登場するのが炭酸ガスの業務用ボンベ、通称ミドボンです。

この記事では、ミドボンと炭酸水メーカー(ソーダストリーム)を組み合わせた多くの手法に関する危険性を啓発しつつ、なるべく安全に使うための方法を紹介します。

ミドボンとは

ミドボンは液化した二酸化炭酸を注入した高圧ガスボンベのことを指します。

これは飲食店のビールサーバ等でよく用いられているボンベであり、業務用だけあって容量も多いです。

サイズもそれぞれで、2.5kg、5kg、7kg、10kg等がありますが、炭酸水で使うには2.5kgか5kgがポピュラーです(割と重さとサイズがあるので5kgを超えるとしんどいかも)。

ネット上ではミドボンと炭酸水メーカーを組み合わせ、炭酸水をかなりの低コストで作っている人を多く見かけています。

炭酸水メーカー本体(1万円前後)は必須として、他のコストは詰め替えのガスシリンダー(60L分を作成できるが実際はそれより少ない)で1本2000円程度ですが、ミドボン(5kg)は3000円(+ボンベ返却時に金券などで戻る保証金5000円)と接続に必要なパーツ(数千円から1万くらいまで差がある)が必要となるものの、ミドボンはガスシリンダーの10倍以上の炭酸水を余裕で作成できるため、長期的に考えるとミドボンの方が遥かに経済的となっています。

つまり、ミドボンで飽きるほど炭酸水を作成してもまだまだ使える状態なので、無類の炭酸水愛好家の方には大変ありがたいことでしょう。

なお、人によってはミドボンとペットボトルのみ(+接続パーツ)を使って器用に炭酸水を作る方もいます。

問題点

ミドボンで炭酸水を作る際の問題点、それは作成方法そのものです。

ネットでは様々な炭酸水作成方法を見つけることができますが、その大半はリスクのある危険なやり方です。

高圧ガス

そもそも、ミドボンは大量のガスを注入した高圧ガスであることから、一歩間違えれば爆発や窒息などの大きな事故に繋がる危険性があります。

ものは違うものの、ミドボンよりも遥かにガス量が少ない一般向けのスプレーですら定期的に何らかの事故が発生しているので、このような道具はできる限り安全に配慮しなければなりません。

仮に現在何も起きていない場合でも、命に関わるような危険物であることには変わりなく、そのまさかが起きれば一大事になりかねません。

特に使用に慣れてきた頃に重大事故は発生しやすいため、危ないものを扱っているという意識を常に持つことが大切です。

温度

また、高圧ガスボンベは温度によってボンベ内の気圧が変化するため、一定温度以上(47度程度)になると破裂防止のためにボンベ内のガスが自動で放出される安全装置が取り付けられています。

自作炭酸水を作る方は自宅で行っているケースが多いでしょうから、もし夏場などで気温が高いときに安全装置が作動した場合、大量の二酸化炭素が放出されて非常に危険です。特に密室だった場合には命に関わります。

そのため、直射日光を避けて風通しの良い場所に置くなど、ミドボンの管理場所にも気をつけなければなりません。

チューブの直結

先程に例であげましたが、ミドボンを何らかのチューブを経由して『直接』接続しているケースをネット上でよく見かけます。

何度も言うように、ミドボンは大量のガスが注入された高圧ガスです。直結は危険なのでやるべきではありません。

ミドボン内に液化ガスが満タンの場合、気温15度でおよそ5MPa(メガパスカル)の圧力がボンベにかかっています。

これは温度が上がるほど圧力が大きくなり、内部温度が47℃になると圧力は15.7MPaまで膨れ上がります。

圧縮空気を出すエアコンプレッサーでも大体0.7から1.0MPaの圧力なので、ミドボンでは相当な圧力がかかっているのがわかります。

そのようなエアコンプレッサーでも結構な勢いで空気が放出されるため(死亡事故もあります)、高圧ガスならばそれを遥かに超える力を持っています。

また、接続に使っているチューブにも気をつけなければなりません。

たとえ耐圧チューブだったとしても、一般的なものであれば最高使用圧力は1.4から2.0MPa程度なので明らかにオーバーしています。使っていて見かけ上は問題なさそうに見えても、内部では明らかにダメージを受けています。

使っている耐圧チューブがでないならば、破裂の危険性は更に大きくなることでしょう。

ご家庭によってはお子様が触れる機会もあるかもしれませんので、危ない方法は採用しないようにしましょう。

交換時期

せっかく大容量のボンベをお金を払って使うからには全部使い切りたいと思いがちですが、これも危険です。

ガスボンベは基本的に使い切らずに残圧が残った状態で交換しなければなりません。

その理由として、ボンベに残圧が無くて負圧になった場合、外部から水分等が入ってしまうおそれがあるためです。

もしボンベ内に水分が入ってしまった場合、内部から徐々に腐食が始まります。

その後、ボンベはガスが再注入されてまた使うことになりますが、この時、腐食した部分が高圧に耐えきれずに破裂してしまいます。

これは実際に発生したケースであり、2017年9月12日に北里大学医学部のキャンパスにて研究用液化炭酸ガスボンベが破裂する事故がありました。

幸いにもこの事故で負傷者はいなかった模様ですが、研究所内で使用していたボンベ42本のうち、10本に水の侵入があったことから、同様の事故が連続して発生する危険性がありました。

水が侵入してしまう行為そのものは意図しないものだったかもしれませんが、それが命に影響する大きな事故に繋がる可能性があります。

大事故が起きてしまったら、知らなかったでは済まないのでよく注意しましょう。

また、そのような事故が一般家庭で起きてしまった場合には、規制によってボンベ類が簡単に購入できなくなるおそれもあります。

なお、ミドボンの残圧を確認したい場合は、ミドボン本体にある青と赤のメーターおよび黄色のラインを見ることで状況をチェックできます。

もし黄色のラインが赤の位置にあれば、残圧がかなり減っているので交換のサインです。

安全性を高めるためには

というように、高圧ガスを扱う際は非常に安全への配慮をしなければなりません。

ではミドボンを使いつつ、なるべく安全に炭酸水を作るためには何をするべきなのでしょうか。

レギュレータ

まず一つがレギュレータを使うことです。

レギュレータとはいわゆる減圧弁と呼ばれる、圧力を抑えながら安全に出力することができる装置です。

高圧ガスは普通に使うと圧力が大きいので、レギュレータを使用して耐圧チューブ等に必要以上の負荷をかけないようにする必要があります。

ビールサーバーであれば0.35MPa程度に縮小するレギュレータで問題ありませんが、炭酸水の場合はもう少しパワーが必要なので0.8から1.0MPaくらいはあった方が良いでしょう。

また、ボンベを開放した際に多くのガスが突然放出されてしまうのを防ぐためにも、メモリで出力量を調節できるタイプ(ゼロに設定できるものであれば尚良い)のレギュレータを使った方がより安全です。

ペットボトルを直結する方法は使わない

ミドボンとペットボトルを直結することによる炭酸水作成も、安全を配慮するならばやめておくべきです(レギュレータを使っていたとしてもNG)。

まず、通常のペットボトルと炭酸用のペットボトルは構造が異なるため、耐久性が違います。

これはペットボトルで炭酸水を作っている方のほとんどはそれを理解していて、作成には炭酸飲料用のペットボトルを使っていると思います。

しかし、いくら耐久性があったとしても、何度も使用するような目的として作られていません。

仮にペットボトルに何らかの傷ができてしまえばそこが弱いポイントになるため、炭酸水作成のように高圧ガスをボトルに注入する行為では、作っている最中に突然破裂する可能性もゼロではありません。

そのため、ペットボトルで炭酸水を作ることは諦め、炭酸水メーカーのような連続使用に十分配慮された専用容器で作るべきでしょう。

なお、炭酸水メーカーを使っていても破裂によって利用者が怪我を負う事故が過去に発生していたため、連続使用に向いていないペットボトルでの使用は尚更危ないことがわかります。

レギュレータ無しでチューブを接続しない

前のセクションとやや内容が被りますが再度喚起として、ネット上ではペットボトルでの作成の他に、炭酸水メーカーとミドボンを直結するチューブで炭酸水を作っている方が結構多いです。

直結ではパーツの費用は高くても数千円程度であるためコストを削減できますが、レギュレータを経由して減圧しておらず非常に危ないです。

前述したようにミドボンのような液化炭酸ガスが入った高圧ガスボンベでは、満タン時気温15度で5MPaの圧力がボンベにかかり、内部温度が47℃になると圧力は15.7MPaまで膨れ上がります。

直結に使用しているチューブが耐圧式だったとしても、その最高使用圧力は1.4から2.0MPa程度なので、減圧していなければチューブに相当無理がかかってしまいます。

圧力に耐えきれないチューブは当然破裂しますので、それによって大量のガスが突然放出されることにも繋がって危ないです。

そのため、炭酸水メーカーを経由しているとしても、減圧せずにミドボンと直結することはやめておきましょう。

ガスシリンダーを再充填しない

他にも調べていると、炭酸水メーカーで使うガスシリンダーをミドボンに直接接続して炭酸ガスを再充填する、という方法もありました。

これは極めて危険で絶対にやってはいけません。

海外製造で輸入されたガスシリンダーは法令上必要な刻印等(高圧ガス保安協会による容器検査に合格した刻印等)がされていない場合があります。

そのような刻印等のない容器に高圧ガスを再充填することは、法令違反(高圧ガス保安法)です。

そして、検査に合格していないということは十分な安全性を確保していないため、充填時にガスの漏洩や爆発が発生する可能性があり、結果として大事故に繋がるおそれがあります。

ソーダストリームの場合、公式サイトにて『このガスシリンダーの日本国内における再充填は法律により禁止されています。』と記載されています。

そのため、ミドボンを使ってガスシリンダーを再充填することはやめておきましょう。

ミドボンの保管場所

これも安全管理上とても大切なことです。

ミドボンは手軽に手に入ってしまうとはいえ、結局は大量のガスが入っている危険物であることには代わりありません。

特に熱と通気性には気をつけるべきで、直射日光は絶対に避け、保管場所は風通しが良くてできるだけ密室にならないような場所が良いでしょう。

また、ホットカーペットの上やストーブの熱風などの高熱状態となる場所も当然危険なので、十分に意識して設置場所を考えてください。

他にもボンベが横転しないようにすることも重要です。

ボンベが横倒しになってしまうと、中に入った液化炭酸ガスが調整器内に入り込んで急激に高圧状態になる等、危険な作動不良の原因となります。

このような問題を避けるためにも、ボンベをチェーンや頑丈なヒモ等で強度のある柱と一緒にくくりつけるなどの横転防止対策を行っておく必要があります。

バルブの取り扱い

面倒くさがりな人に多いのですが、ボンベを使った後にきちんと閉めていないケースもあります。

圧力をゼロにできるメモリ型のレギュレータを設置している、もしくはボールバルブのような器具を使って流入をオフにしているから簡単に漏れないし大丈夫と思ってしまいがちですが、ガスの元栓が開きっぱなしで常に高圧がかかっているということを考えたら、その危なさは理解できるはずです。当然ながら一般家庭で利用するガスのような安全装置はありません。

また、これも多いのですが、ボンベを開栓する際にバルブを全開にしてしまう人もいます。

全開にしてしまうとバルブの動きが固くなるので、もし一度使った際に閉栓を忘れていて次に使う時、バルブが固くて既に閉まっていると誤認してしまう場合があります。

出入状態の誤認は危険なことですし、上手くバルブが動かないからと力いっぱいバルブを回してしまうことで故障の原因を引き起こすリスクもあります。

そもそも今回のケースのように炭酸水を作る程度では、バルブは全開にする必要が全く無く、一回転する必要すらありません。

軽く回すだけで十分な量のガスが出てきますので、少なくて数センチ、多くても半回転程度でも全く大丈夫です。

そして、開栓する際は急激に圧力を与えないためにも、勢いをつけずにゆっくりと開けることも大切です。

必要なパーツ

今回の作成に必要なパーツは以下のとおりです。

ミドボンと炭酸水メーカーも含めると、合計で3万円台のお金は必要となります。

ただし、一度組み立てたら長期使用による劣化を除いて、ミドボン以外の費用はかかることがありません。

液化炭酸ガスボンベ(ミドボン)5kg

個数:1つ

炭酸水を作るにはCO2ガスが必要なので、これがないと始まりません。

購入は業務スーパーで行いました(3000円+ボンベ返却時に金券で戻る保証代5000円=合計8000円程)が、割高でも良いならAmazonや楽天など、ネットでも販売されています。

業務スーパーで購入する場合、店頭で売っているわけではないので、店舗に電話してビールサーバ用の炭酸ガスボンベが欲しいと話し、事前に予約する必要があります。

ただし、お店によっては取り扱いが無いところもありますので、その場合は別の場所にある業務スーパーか、取扱いがありそうな他店で聞いてみる必要があります。

なお、ミドボンは5kgと言ってもボンベそのものの重さもあることから、全重量だと12kgほどあります。

車ならまだ運びやすいですが、徒歩や自転車だと厳しいと思われます(仮に横転したり衝撃を与えると危険)。

また、ボンベは高熱時に安全装置が働いてガスが放出されるため、夏場等の暑い時に車内でボンベを放置するのは絶対にしてはいけません。

そしてネットで購入した場合、夏場だと配送時に既にガスが一部抜けている可能性もあります。

なお、ミドボンのサイズに関しては5kgの場合、長さは縦56cm、横18cmくらいあります。

液化炭酸ガスボンベ(ミドボン)

炭酸水メーカー(ソーダストリーム)

個数:1つ

専用のボトルを含め、安全に炭酸水を作るためには必要です。

今回購入した炭酸水メーカーはソーダストリームですが、メーカー自体は問いません。ただし、パーツの規格が異なる場合がありますので、その都度調べる必要があります。

購入はAmazonで行いました。商品名はソーダストリームのGenesis v3です。

ちなみに海外販売のソーダストリームは、専用のプラスチックボトルの耐久性に不備があり、リコール対象になったことがあります。

しかし、日本国内の製品はリコール対象品とは仕様が異なっていたので対象外でした。

ただし、ソーダストリームのボトルの使用期限は2年から4年と定められている(ボトルに詳細な日付が記載)ため、それを超えたボトルを使うことは耐久性が劣化しているおそれがあるので、使用は控えた方が良いでしょう。

ソーダストリーム(SodaStream)

レギュレータ(R601、0.8MPa可変)

個数:1つ

今回使用するレギュレータ(減圧弁)は最大0.8MPaまで出力可能なものです。

値段は1万以上と安くはありませんが、安全のためには絶対に必要です。

購入はグリーンズで行いましたが、他に買えるところがあればどこでも構いません。

なお、今回購入したR601レギュレータにはチューブフィッティング(8mm)がおまけとして既に取り付けられていました。

R601レギュレータ(グリーンズ)

レデューサ(8mmから6mm変換)

個数:1つ

レデューサは挿入可能なチューブサイズを縮小する際に使います。今回は8mmから6mmに縮小するものを購入しました。

なお、基本的にチューブは径が小さい方が耐圧性能が高いことから、6mm変換を行っています。

複数の品目がありますが、適合継手径はチューブ接続しない側なので注意してください。

今回は8mmから6mmへ縮小なので、適合継手径が8mm、チューブ外径が6mmとなっています。

レデューサ(monotaro)

ナイロン製の耐圧チューブ(長さ5m、外径6mm)

個数:1つ

ナイロン製の耐圧(最高使用圧力2.1MPa)チューブです。ナイロン製チューブはウレタン製と比べて強度が高くなっています。

購入したものでは長さが5mあるので、要所要所で切断しながら使います。

接続サイズは内径ではなく外径基準なので、誤って別サイズを購入しないよう注意。

今回の購入例では内径4mm、外径6mmです。

ナイロンチューブ(monotaro)

インサートリング

個数:6つ

チューブの端と端に挿入する小さなリングです。

インサートリングを使うことで、チューブが劣化などで縮小してしまった際の脱落やスキマの発生を防ぎます。

購入例では適合チューブ内外径が4×6です。

インサートリング(monotaro)

チェックバルブ(6mm)

個数:2つ

いわゆる逆止弁であり、流体の逆流を防ぎます。劣化を考慮して2つ装着します。

チェックバルブを付ける際に注意なのがInとOutの向きです。

『--O>--』というようなマークが製品外面に記載されていますが、この場合は右から左に向かって流体が移動しています。

『<-OUT --O>-- <-IN』ですので、逆方向につけてしまうとガスが流れなくてもう一度付け直しすることになりますので、装着時には気をつけてください。

チェックバルブ(monotaro)

チューブフィッティング(6mm)

個数:1つ

片側はチューブを接続可能で、反対側はネジとなっているパーツです。

使用する際はネジ側にシールテープを付けますが、製品によっては既に塗布済みになっています。

今回の購入例では既にシールテープ済みであり、チューブ外径は6mm、接続ねじは1/4、接続ねじ種類はRです。

チューブフィッティング(monotaro)

NPT変換継手(RC1/4 NPT1/8)

個数:1つ

NPTはアメリカの管用ネジ規格です。

ソーダストリーム本体に必要な、特殊なアダプタへ接続するために使用します。

購入例ではメス側がRC(PT)1/4、オス側はNPT1/8です。

NPT変換継手(グリーンズ)

TR21-4オス-NPT1/8メス変換アダプタ

個数:1つ

ソーダストリーム本体に装着する特殊なアダプタです。

TR-21-4規格はガスシリンダーと同じタイプになっており、これが無いとソーダストリームを使用することができません。

また、アダプタにはバネが同梱されていますが、ソーダストリームの注入ボタンを機能させるために必要なので無くさないようにしてください。

TR21-4オス-NPT1/8メス変換アダプタ(グリーンズ)

シールテープ

個数:1つ

シールテープはネジをしっかりと密着させ、漏れを防止するために使う特殊なテープです。

ただし、ミドボンをレギュレータに接続する際はレギュレータに同梱しているパッキンが漏れを防止する役割を持っているため、そこでシールテープを使うとパッキンがしっかりとハマらず、ガス漏れ原因となるので使ってはいけません。

購入するシールテープは何でも構いません。今回は使用する回数も少ないので、今後使う機会がなければ短いものでもOKです。

シールテープ(monotaro)

その他

パーツの組み立てを行う際にはネジを締めるための工具(レンチやペンチなど)が必要です。

サイズはバラバラなので、モンキーレンチのように可動域の変更ができるタイプの方が使いやすいと思います。

ただし、ソーダストリームのアダプタ接続を行うときに限り、ペンチのようにネジを並行に回せるタイプも必要です。

他にもチューブを切断するためにハサミかペンチも必要です。

接続の順番

各パーツの接続順を大まかに表すと以下のようになります。

  1. 液化炭酸ガスボンベ(ミドボン)
  2. R601レギュレータ(W22-14、RC1/4)
  3. チューブフィッティング8mm(R1/4)
  4. レデューサ(8mm -> 6mm)
  5. ナイロン耐圧チューブ6mm+インサートリングx2
  6. チェックバルブ6mm
  7. ナイロン耐圧チューブ6mm+インサートリングx2
  8. チェックバルブ6mm
  9. ナイロン耐圧チューブ6mm+インサートリングx2
  10. チューブフィッティング6mm(R1/4)
  11. NPT変換継手(RC1/4、NPT1/8)+シールテープ
  12. TR21-4オス-NPT1/8メス変換アダプタ(NPT1/8、TR-21-4)
  13. ソーダストリーム本体

ネジの規格について

工学系に触れる機会が少ない方は混乱しがちですが、ネジには多くの規格があって、規格が合わないと上手く締められません。

例えばミドボンのネジの規格は『W22-14』です。これに対応するものでないと取り付けできません。

他にもR(雄ネジ)もしくはRC(雌ネジ)というISO規格もあります(旧JIS規格ではどちらもPT)。

これらは規格が異なってもギリギリ締められるものもありますが、結局は別規格なので後々不具合となる可能性も考えられ、安全性を考えると誤った規格同士を合わせるべきではありません。

また、国内以外に海外でも別の規格がある(NPTなど)があるため、ややこしくなりがちです。

パーツの購入費用もタダではないので(送料もかかる)、ネジの種類や規格はなるべく覚えておくと無駄な出費をせずに済みます。

各パーツを接続する

では実際に、これらパーツを接続して組み立てていきます。

チューブを切断するときの長さはそれぞれの設置する場所の環境で調節してください。

ちなみに、チューブをパーツに接続した後、一旦外す場合は接続箇所のリング部分を押し込みながら引き抜くことで、簡単に外れるようになっています(ワンタッチ継手)。

各種パーツの確認

まずは必要なパーツと道具の準備および確認をしましょう。

なお、画像撮影場所は知人宅のため、プライバシーを配慮して一部モザイク加工を行っています。

使用するパーツおよび道具

ミドボンの掃除

ミドボンのガス口には最初、キャップがついています(画像では緑色のキャップ)。

これを外さないとレギュレータを接続できないので外しておき、キャップは返還時や使わない時に被せるので保管します。

ミドボンに装着されているキャップ

キャップを外したら、ガス口にゴミが付かないようにタオルやぞうきん等で簡単に拭いておきましょう。

ガス口にゴミが付かないように軽く清掃する

レギュレータの装着

次にレギュレータを装着します。

装着する際にはレンチを使ってしっかりと締めておく必要がありますが、あまりに強くしすぎるとパッキンが割れてしまってガス漏れ原因となりますので注意してください。

ネジの締める回転数は大体6回転くらいで大丈夫です。

ガス口にゴミが付かないように軽く清掃する

なお、ネジが締まってくると同時にレギュレータ本体も動かせないようになるため、レギュレータのガス残圧メーターやチューブ接続位置を変更したい場合は、ネジが完全に締まる前に上手く位置調整してくさい。

ネジを完全に締める前に位置を調整する

レデューサの装着

レギュレータの装着が終わったら、次はレデューサです。

今回購入したレギュレータには既に8mmのチューブフィッティングが付けられていました。

8mmのチューブフィッティング(青い箇所)が既に付いている

これに6mmチューブを装着可能にするレデューサを装着します。

チューブフィッティングの部分にレデューサを装着

これで6mmチューブを接続することができます。

インサートリングのチューブの中に入れる

チューブを接続する前に、インサートリングを中に入れておきます。

インサートリングをチューブ内に入れる

この時点でレデューサにチューブを接続しても構いません。

チェックバルブをチューブに装着する

次にチェックバルブをチューブに装着します。

装着時はインサートリングが入っているかどうかを確認しておきましょう。

チェックバルブをチューブに装着する

今回、チェックバルブは2つあるので、これを連続して接続します。

チェックバルブを連続して接続する

チューブフィッティングとNPT変換継手の接続

次はチューブフィッティングとNPT変換継手の接続を行います。

以下の画像は左から『チューブフィッティング6mm(R1/4)』『NPT変換継手(RC1/4、NPT1/8)』『TR21-4オス-NPT1/8メス変換アダプタ(NPT1/8、TR-21-4)』です。

チューブフィッティングとNPT変換継手、変換アダプタ

まずはチューブフィッティングとNPT変換継手を接続しますが、そのままではネジが締めにくいため、画像のようにレンチとペンチでそれぞれを固定しながら回転させて締めています。

それぞれを固定させながらネジを締めていく

なお、ネジを締めていくと途中で止まってしまいますが、完全に根本まで締める必要はなく、ある程度はみ出ていても問題ありません。

ネジは根本まで締めなくてもOK

変換アダプタの接続

次に、先程接続したチューブフィッティングとNPT変換継手を変換アダプタ、および本体にも接続します。

その前に、NPT変換継手のネジ側にシールテープを塗布します。

塗布方法はシールテープを軽く引っ張りながら、ネジの周辺を一周程度回すだけで、塗布できたら端はハサミで切って完了です。

NPT変換継手のネジにシールテープを塗布する

そして変換アダプタですが、これは内部に細かいパーツが入っているので、無くさないようにしてください。

変換アダプタの内部パーツ一覧

この小さな穴から突起が出ます。これが炭酸水メーカーのガス注入ボタンで必要となっています。

変換アダプタの内部パーツ一覧その2

これらを順に組み立てるとこうなります。

変換アダプタを組み立てた場合

あとはこれをNPT変換継手と変換アダプタをこの方向で接続するだけなのですが、これをソーダストリーム本体に装着する時に、長さの関係で上手くネジを締めにくい場合があります。

その場合はまず変換アダプタを先にソーダストリームへ接続する必要があります。

この方向で接続する

変換アダプタをソーダストリームに接続する

前セクションで述べたように、長さの関係でネジを締めにくい場合は、先にソーダストリーム側に変換アダプタを接続します。

また、ソーダストリームの場合は以下の画像のようにパーツを分けることができます。

ソーダストリームはこのようにパーツを外すことができる

変換アダプタを付ける必要がある片方のパーツ内はこうなっています。ここは通常ならば、ガスシリンダーを接続する部分です。

ソーダストリームのガスシリンダー装着部分

ここに変換アダプタを最初は手で回し入れ、ペンチ等の並行に回せる道具を使ってしっかりと締めていきます。

なお、ソーダストリーム本体と接続するネジに関してはシールテープが不要です。

変換アダプタをソーダストリームに接続する

アダプタの接続が完了したら、続いて先程接続したパーツ(チューブフィッティングとNPT変換継手)をアダプタに装着します。

変換アダプタと接続したパーツを装着する

最後にチューブ(インサートリングを忘れずに)を接続すれば、各種パーツの接続は完了です。

最後にチューブの接続を行う

ただし、ソーダストリームのスタンド部分を使う場合は、チューブを一度スタンド経由で通す必要があります。

チューブをスタンド経由にする必要あり

このようにスタンドを経由した後、チューブをアダプタ部分に接続します。

スタンド経由後にアダプタ部分に接続する

しかし、スタンドを平面な床等に置いて使う場合、チューブがスタンドと干渉して浮いてしまうという厄介な部分があります。

この場合、ソーダストリーム本体の加工に抵抗が無ければ、一部を切り取ることで緩和することが可能です。

スタンドの一部分を加工してチューブの干渉を緩和する

作業完了

以上で作業は完了です。お疲れ様でした。

作業完了後の全体像

あとは装置を適切な場所に移動し、ミドボンはきちんと固定しておきましょう。

使い方

ミドボンやレギュレータを経由しているので、普通の炭酸水メーカーとは若干使い方が異なります。

また、ボンベとレギュレータの取り扱いは、安全のためにもきちんと守りましょう。

忘れっぽかったり、家族など他の人が使用する際は、重要事項を書いたメモ書きをボンベや炭酸水メーカーに貼っておくことを強くおすすめします。

また、その際には『確実に見える場所』に貼っておくことが大切です。

  1. 炭酸水メーカー指定の耐圧ペットボトル(水入り)を装着する(通常の使い方と同じ)
  2. レギュレータのメモリがゼロを指しているか確認する
  3. ボンベのバルブを軽く回してガスを出力する
  4. レギュレータのメモリをゆっくりと回し、ガス残量が緑の部分を指しているか確認する
    1. レギュレータのメモリを最大まで回してもガス残量が緑を指していない場合はガス残量が少ない可能性があります
  5. 変なニオイや音など、ガス漏れ等が無いか確認する
  6. 炭酸水メーカーのガス注入ボタンを数回(1回につき1秒間、合計4回か5回程度)に分けて押し、ペットボトルに炭酸ガスを注入する
    1. 強炭酸にしたい場合はレギュレータのメモリを最大(今回使用であれば最大0.8MPa)にすることで多くの炭酸が入ります
  7. ボンベを閉栓する
  8. 残ったガスをペットボトルに注入する
  9. レギュレータのメモリをゼロにする
  10. ペットボトルを傾けて(炭酸水メーカーの仕組みとして備わっています)余ったガスを放出させる
  11. ペットボトルを炭酸水メーカーから取り外す

以上が使用する際の一連の流れです。

通常の炭酸水メーカーと比べ、やや手順が多くなっていて面倒くさいと感じるかもしれませんが、特にボンベの閉栓に関しては安全上非常に大切なので、必ず守るようにしてください。

おわりに

ミドボンと炭酸水メーカーの組み合わせは大きなコスト削減に一役買ってくれますが、ネット上で広がっている方法は安全を犠牲にしているケースが非常に多いです。

安全を優先にした場合はそうでない場合と比べ、コストもそれなりに大きくなってしまいますが、そのリスクは命にも関わるほど大きいため、軽視すべきものではありません。

今回紹介した方法はなるべく安全に配慮していますが、パーツの老朽化やミドボンの設置場所、ペットや子供による操作など、すべてのリスクを解決するわけではありませんので、装置そのものの管理はしっかりと行ってください。

終始説教臭くなってしまいましたが、これらを上手く使って毎日飽きるほど楽しめる、素敵で快適な炭酸水生活をぜひ送ってください。

参考資料